お彼岸の墓参帰りに、田舎の市場に立ち寄った

帰りがけに、ちょうど桜などを入荷に来た女性と母が話していて、一束買おうとしたら、「おまけ!」と一束手渡してくれた

「誉めてくれたから!」と

母が花のことをほめていたようだ

 

なんだろうか、この嬉しさ

当然お礼を言ったけど、先方も、更に帰り際にお礼をおっしゃる

「誉めてくれたから!」って

 

どんなところで、どんな風に育てているのかな

山の中にたくさん植えてあるんだろうか

桃源郷のようだろうな

 

そして、どんな気持ちで入荷に来たんだろ、と思った

ちょっと嫌な気分になることでもあったのかも、

「誉めてくれたから!」の言葉と笑顔に、そんなことを思った

(例えば、家族に「そんなの持って行ってどうすんの」みたいなことを言われるなど)

普通にいい気分だったかもしれないけど

 

そんな訳で、珍しく部屋に枝ものの花がある

生けて 70cm くらい

きれいで、かわいくて、格好いい

 

もらった時も嬉しかったし

今も嬉しい

 

何だろうかこの嬉しさ

「得した」ていうのとはちがう嬉しさ

一束だって200円(なのですよ!)(買ってもお得だ)

あの女性の、「おまけ!」の笑顔が

なんだかずっと心にある

母が花のことをほめて、女性がとても嬉しい気持ちになって、とても良かった

 

あんまり知らない人と話したり、愛想のいいエリアではないと思うんですよね

 

つぼみはとても小さく濃いピンクで、花は薄桃色、花びらの縁の方がやや濃い

香りはない

何という種類か、聞けばよかった

 

桃源郷から軽トラに花々の枝を積んで下界へ、

そして荷を下ろしてまた田舎の家へ戻っていく女性の姿を

どうしてか思い描いている