家族を法事に送って行った寺のすぐそばに観光案内所があったので、車を止めて、町情報を入手して、町紹介のビデオを見ながらソフトクリームを食べて、町をぶらぶら。歩きがいのあるエリアだった。町もその周辺や山も気になる小道がたくさん。

 

この町は、今みたいに地方地方、補助金補助金、となるずっと以前から、町の人達自身ががんばって町をきれいに保って観光客や移住者を呼んでいて、感じの良い所。

 

家々の間にある畑もなんだかきれいにしてある。野菜の畑もあるけど、花がたくさん植えてあった。矢車草やカキツバタやマーガレットみたいなの。

 

町の人ももちろん、ぶらぶら歩いてる人間にも慣れていて、あいさつしてくれるし、何かお探しですか?など声かけて下さる。犬を散歩している人が多かった。近寄って来た一匹をなでることができた。

 

気になっていたパン屋さんは、雰囲気は良かったけど、味はいまいちというか、期待していたタイプでは全くなかった。パンの名前はそれっぽいんだけど。あまり、粉やバターとか、素材の味が感じられなかった。長らく人気みたいなんだけど。

 

町の外れに小さな秘境みたいな場所も見つけた。周りより数メートルも窪んだところが池になっていて、下りていくと、カワウソらしき動物が驚いて水中へ逃げて行ったのでこちらもずいぶんびっくりした。歩いていると突然の侵入者に驚いたトンボのような虫がたくさん飛び立つ(トンボなんだろうか、こんな季節にもいるのかな)。なんでこんな造りなのか不思議な、すごく簡素な鳥居と弁財天を祀った祠のようなものがある。石の橋などが渡してあり、もとはきれいな庭だったのかな。窪地の上に大きな弁天様の石像があって、道には背を向けてるのでなんでだろと思ってたんだけど、下から見ると、この祠の方を見下ろしていて、ちょっとまんがっぽい顔つきで琵琶を弾いてる姿が、まあ、悪くないというか、ちょっと嬉しいような気もした。

 

川沿いの道も良かったな。

 

散策をいったん終了して車で町を出て、買い物しようと思っていた市場で空腹を覚えてそばを食べた。このそばやさんはこわいんだけどおいしいし、こわいわりにコップに水を足してくれたり、蕎麦湯飲みますかと聞いてくれたりはする。市場でおもちやお菓子をや花を買う。

 

法事の迎えは行かない予定だったけど、このまま近隣で時間を過ごせそうだったので、迎えの時間まで散策を続行。この辺りは、山が何本もあって、その間の谷に川と村がある。そういうのがずっと続いてる。地図の神社を目指して1本の谷を遡ってみた。ある程度奥に行けば村もなくなるのかと思っていたけど、どこまで行っても村が現れる。すごい。

 

目指した神社の社務所は2km手前にあって、神社へは、壊れないか不安になるような、車幅とちょうどくらいの橋を渡った先に駐車場となる空き地があって、そこからどんどん山を登って辿り着く。地図では山頂だとは分からず、すぐそこが神社なのだろうと思っていた。最初はなだらかなのだけど、途中から急斜面の石段。よくこんな場所に石段作ったね。。。山頂も小さくて、小屋が山から落ちそうになってた。そういえば、この辺は土地が狭いし、似たような地形が多いためか、こういう小さな山のてっぺんにある小さな神社って他にもある。

 

ここや、あの弁財天や、この辺りの村々は、雪が積もるとどうなってしまうんだろう。

 

神社から戻り、地図にあるもうちょっと先の公園まで行ってみた。公園というか小さな広場。その辺りはちょっとした町っぽい雰囲気だった。

 

折り返していると法事終了のお知らせ。そのままお迎え場所を目指したけど途中で不安になってナビを設定。なんとか到着。

 

田舎の田舎の田舎、奥の奥の奥、こんなに奥があるんだなーーーと、不思議な旅だった。私がこれまで知っている田舎以上だった。

 

法事に長らく会っていなかった方が見えていて、とても喜んで下さって、そんなに喜んでもらえるなんて。私も嬉しくてよもぎもちをお土産に差し上げた。

 

 

(法事の精進落としでは、部屋の扉(ふすまかな)が倒れたり(ほんとにどういうことなの...)、人が倒れたりと大変だったようだけれど、扉は誰にも当たらず、倒れた方もご無事で、本当に良かった。)