読書の記録の続き

しばらく前の続き。

 

憂鬱なハスビーン (講談社文庫)

憂鬱なハスビーン (講談社文庫)

 

 いい大学出ていい仕事に就いたけど人間関係で躓き病んで退職。母親とのコンタクトも疎ましい。主人公の実家とは対照的に、夫の実家は割と裕福なゆったりした雰囲気。姑も理解ある姑であろうとしてくれてる。夫がちゃんとしてるので暮らしには困らない。ハローワークの就職セミナーで再会した、いつも成績トップレベルだった小学生時代の塾生は色々あって落ちぶれていて、金貸してと言われて出してしまう。5千円だったかな、唐突に言われて何となく出してしまうの、分からないでもないけど、周りにとげとげしくできる主人公が出したのは少し意外。別に嬉しくはない再会、失業中であることが明らかなシチュエーション、そういうのでガードが下がったり、心が普段より弱めになってたかな。咄嗟のことにノーと言いにくかったりもするかも。つけこまれてはいけないので、こういうときには「は?」と言えるようでいよう。

 

憧れの女の子 (双葉文庫)

憧れの女の子 (双葉文庫)

 

 私が読んだのはソフトカバーのもっとかわいい装丁のだった(これが嫌という訳ではないけど)。柔らかいグレーの表紙。Carolina Raquel Antichという人の絵が使われている。表が女の子、 "Beatrice, Presente" と、背に男の子、 "Nestor, Presente" というタイトルの絵。奈良美智を思い出すような絵。着席して片手を上げている姿の上半身。出席を取っているところ。

 

短編集。繋がってはいない。繋がっていないせいもあって、1話1話すっきり読める分軽く感じもする。標題の作品は、二男児を産んだけどどうしても女の子を産みたい奥さんとその夫の話で、最後には4人も産んでるのに妊娠中だった。私は引きました。

 

 

自画像

自画像

 

 長編。中学でのヒエラルキー、みたいな紹介の言葉に手が伸びなかったんだけど、中学生で終わらず大人になるまで書いてあるそうなので手に取ってみた。おもしろく読んだけど、読んだ中ではやっぱり読み返し可能性は低いかな。外見の良し悪しに支配される学校生活、ペド教師、ペド教師たちへの復讐。復讐のおさめ方。

 

ニュースに出るだけでも、ペド教師が多くて驚くんだけど、実際この小説のように、それ以上に、なんて言えばいいのか、苦しめられているよね被害者は。性暴力犯罪ってどうにか止められないだろうか。とニュース等が出る度思う。被害者からすれば全くどうでもいい勝手な欲求で色々めちゃくちゃにされる。薬物による化学的去勢を行う国は複数あるみたいだけど。物理的でもいいですよね。つい最近のニュースで、ドイツで、言葉でノーと言っただけでは拒否したとは認められず、体で抵抗した証拠がなければいけなかったのが、法律が変わって言葉での拒否で非合意と認められることになったと知り驚いた。法が変わったのは良いけど、ドイツでもそんな法律だったことに驚いた。日本でも拒否してないとか判断されて非合意が認められなかったケースがあったはず。アメリカでもスポーツエリートの加害者に配慮されたびっくりな判決が出てたし。なんなのかね。