ひどい日々(ねこの)

はたらくくまシリーズについて調べていて、ほかにも気になるシリーズを見つけました。

 

あくたれラルフ 

あくたれラルフのたんじょうび あくたれラルフのクリスマス

 

くまと真逆。原題「Rotten Ralph」。Rottenて…くさってる…。くさったラルフのくさった行為がこれでもかとくりかえされる、みたい。まだ読んでません。こんど借りてこよう。

 

(ラルフ、ひどいことばかり、と聞いて、アルフを思い出しました。ところさんが吹き替えしてた、なんだか臭そうな、宇宙から来たんだったっけ、そんな生き物のアメリカのドラマ。好きだった。)

 

このシリーズも、原書ではもっとたくさん出てます。タイトルが時々おもしろい。「Worse than Rotten, Ralph」どあくたれラルフ、、、もともとすごいらしいのにさらにひどいってどんな…。「Rotten Ralph's rotten Christmas」くさったラルフのくさったクリスマス…。「Not So Rotten Ralph」ちょっとはましなのかな。いいとこもあるのか。「The Nine Lives of Rotten Ralph 」ていうのもある。猫に九生て日本の話かと思ってたら違った。

Cats have nine lives.:「中々死なない」という意味の英語の諺(西洋では、ネコが高い所から落ちても死なないのは、9つの魂を持っているからとされる)。またそれを踏まえて、Curiosity kills the cat.(「好奇心は(9つの魂を持つと言われるはずの)ネコをも殺す」:誘惑に駆られて好奇心を出すと痛い目に遭う、の意味)という言い回しも英語にはある。(Wikipedia)

 

で、なんでこんな、ほんとひどいことばっかりさせるんだろ、しかもRottenとかつけちゃうなんて、と作者がどんなひとなのか気になり調べると、こちらはしっかりとHPがありました。

Jack Gantos, author of the Rotten Ralph, Jack Henry and Joey Pigza books

 ラルフシリーズの絵は、作者が大学時代に一緒に絵本を作り始めたNicole Rubelさんで、Rotten Ralphが二人の初出版の本。作者は色んな大学で児童書のライティングを教えたり、修士コースを作ったりもしていて、そっち方面の教育にも熱心。サイトには各書のガイドもあったり。

 

(日本で、小学3年生から英語とか、中学の英語を英語で教えるとか、ニュースを聞いたけど、いいのかどうか。1年間に2、3話に絞って、このガイドみたいにじっくり多角的に授業展開したらいいのに、という気がする。色々考えて、書いたり、発言したり。大学や企業で「グローバル人材」(…)とか力入れてるけど。鍛える必要があるのは語学力というより、思考力、発言する力、論理の立て方、議論の仕方、だと思う。)

 

(英語教育については、世界には色んな発音の人がいるんだからいいんです、と教える側の発音にこだわらない姿勢を何度か見かけたけど。確かに自分が話す時には、発音が~~と弱気になる必要はゼロだけど、習う時は、ネイティブじゃないにしても(ネイティブでも色々あるにはある)、ある程度きれいな発音を聞いた方がいい。わざわざ多くの人にとって聞きづらいであろう発音を身に付けることはないのです。幼児向けですら教師の発音気にしないという教室もあるけど、せっかく幼児が英語習うなら、気にしましょう。耳って強力。「聞く」ことは、自分の発音だけじゃなくて、聞き取れる音にも影響する。幼児ならrとlの違いも聞き分けられるようになるらしい。)

 

作者は若い頃、お金欲しさにハシシの密輸販売に関わり懲役6年の判決を言い渡され、1年半の間刑務所に入ります。その頃のことが綴られた本がこちら。

 Hole in My Life | Jack Gantos | Macmillan

"~ the story of how Gantos – once he was locked up in a small, yellow-walled cell – moved from wanting to be a writer to writing, and how dedicating himself more fully to the thing he most wanted to do helped him endure and ultimately overcome the worst experience of his life."

(一度は刑務所へ入ることになったガントスが、小説家志望で終わらず小説家になっていく。いちばんやりたかった書くということに情熱を注ぐことで、辛い日々に堪え人生最悪の時から抜け出し再起するお話。(超拙訳))この本はいくつか賞をもらっています。一度落ちても人生終わりじゃないのがいいよね。もちろん情熱と努力があって’のことだけど。大学で教えたりもしてる。日本だと悪いイメージがつきまとってなかなか仕事もしづらい環境があるような気がするけどどうだろ。実績ができれば違うかなあ。

 

子どもの頃からの色々を語るガントスさん。


Jack Gantos - YouTube