資生堂のCM、降ろしたのにはちょっと驚いた。まあ前からある描き方だよなーとは思ってたけど。

 

なんでもかんでも炎上して中止っていうのも100%良い傾向とは思わない。(どこかの電車で社員が料金箱に座ってるの写真入りで記事出てたのとか、あれくらいの緩さでいられる世界は日本にこそ必要じゃない?と思う。)

 

でもこのCMへの批判を批判する記事を1本見て、あれはやっぱり駄目だと思った。あれがセクハラっていうのは言いがかりだ、CMの意図はそうじゃなくてこうだ、とご自身の解釈をたらたら~っと書いてて。なんか深みのない、自分の文言に言い訳まで付けた、記事だったんですが。

 

書いたの女性なんだろな、となんとなく思ってたら、50代半ばの男性でびっくり。肩書はコラムニスト。

 

化粧しないといけない日常を経験してないあなたには分かんないでしょー。仕事の時は毎回化粧して出かけて帰宅したらクレンジングしてスキンケアしてから言ってほしい。女が社会で何を求められているか体感してから。(話題に乗っかってアクセス期待して書いてるだけかもしれないけど。)

 

1本目の女の子たちの会話は、実際若い女の子たちが半分は話のノリもあって自分達ですることはあるでしょうけど、それをCMでやるっていうのがまずいんだよ。年齢で区切って見た目をどうのこうのっていう。ターゲット明確にっていう売りたい側の意図は分かるけどさ。ネガティブな印象入れるのがセクハラなんだよ。わー25才だよーどーしよーって。プレッシャー煽る文字列もいやだし。でもまだこっちは、大人になろうっていう、アップデートしようっていう意図も見えて、外見だけじゃなくて内面もっていうのを含んでるかなとも思えたので、中止まで行ったのは驚いたんだけれど。でもおじコラムを読んで、やっぱり良くないなと思った。批判する人の気持ちが分かんないで仕事のコラム書けちゃう人がいるのを見ると。まあ結局アップデートって言っても女性はいくつになっても外見のきれいさを求められるってこと言ってるからね、やっぱり良くないなと思う。

 

もう1本の、おじさん上司が「顔に出てるうちはプロじゃない」っていう方はセクハラかどうかっていう以前にだめじゃない?自分だって生気も覇気もない顔で仕事してるおじさんに、ただ普通に仕事頑張ってる時にこんなこと言われて、これ見てカチンときた女性は多いんじゃないかな。その言葉そのままお返しします、ですよ。女の子がもっと「私すごくすごくがんばっててつかれてるけどがんばってて大変なんです!」みたいにアピってる設定なら、コラムおじの言うようにこの言葉も意味を持つかもしれないけど。別にふつーに仕事してるだけだし。大人へと成長する女性を応援みたいな意図なら、そこ持って来るの女性上司じゃないのも不思議なんだよね。それで終盤に、生き生きと歩く彼女を振り返る男性、でしょ。大事なの外見、ていうCMで終わってる。

 

化粧品メーカーなので、外見が大切とか、年齢でターゲット絞ってとか、分かるけど、もっとポジティブななんかないの?

 

年齢とか外見でどーのこーの言う風潮は変えていく、ていうのが、セクハラを減らしてく一歩でもある訳で。そういう風潮がこの手のCMで煽られてきた側面もあるでしょ。CMで流すな、てことですよ。

 

こういうのに対する感じ方ってほんとに人それぞれだと思うけど。

 

個人的には、これは炎上するのに、トップアスリートにお母さんありがとうって言わせる洗剤のCMや、妻の料理中座って自分のことしてる夫が、妻に「いつもありがとう」って言うCMや、まあとにかく女性だけが家事やってるCMがいつまーーーーーでもOKなのが不思議。

 

CMもドラマも、男性主体の家事をテーマに3年くらいやったら何か変わるか、実験してみたい。