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ドイツの絵本だったかな。

金のりんご

金のりんご

 

 森の中の高いところになっている金のりんごをめぐって、ライオン、ぞう、とら、キリン、キツネ、と、いちばん強い、いちばん大きい等、分かりやすい強さを示す動物たちがやってきて、あれは私のもの、と言っているうちに小さなりすがさっさとりんごをもいでしまって、おおなるほどこれが教訓?と思ったらりすがりんごを落として、それに群がる動物たち。りんごそっちのけでけんかになって、もうりんごのことなんてどうでもよくなってぼろぼろになって皆帰っていく。りんごはまだ森のどこかに。おおドイツ哲学ぽい...と思いました(ドイツ哲学というのがあるのかないのかも知らないけれど)。絵が1枚1枚完成・完結していて、そのまま絵葉書にしたくなる。

 

追記:スイスの絵本だった。きつねがなぜ出て来たんだったか、まったく印象が消えてたんだけど、森でいちばんかしこい動物としてだった。読めば読むほど色々気付かされる。じぶんがいちばんだからりんごはじぶんのもの、とやってくる動物たちは、そのいちばんの性質を使ってりんごを取るでもなくじっとリンゴを見つめて待っている。りすはりすで、へたをかじってりんごを手にしたと思ったら、りすには大きすぎて重すぎて取り落としてしまう。かしこいようでかしこくない。せっかくりんごが落ちて来たのに、そっちのけで争ってけがだらけで解散。りんごは君のような子どもを森のどこかで待っているのかもしれません、みたいな終わり。君のような子どもってどんな子だろうか。りんごを手にできるほど賢い子どもはいるだろうか。終始、りんごが意志あるもののように感じるのですよね。 最初から最後までりんごに惹かれるものたちを笑っているような。求められるほどおほほほほ~と笑ってすり抜けていく悪女のようなりんご。

 

 

同じタイトルの本が。こわいらしい。探して読みたい。

金のりんご (世界傑作絵本シリーズ)

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