良文

穏やかで謙虚で優しく思い遣りに満ちていて、かつプロフェッショナルな文章。


Tim Cook: "I'm Proud to be Gay" - Businessweek

多分誰かが日本語に訳してくれるんじゃないかな。以下ざっくり要約。

 

これまでこうして公にしたことはないけど、実生活で特に隠してはいない。社内でも隠してはおらず、たくさんの社員が知っている。わざわざ注目を集めたくはないし、仕事に集中していたいし、活動家ではないし、プライバシーは大切にしたい。

 

でもこうして話すことにしたのはM.L.キングの「人生で常に問われ、そして早急に答えを出すべき問いは “あなたは人の為に何をしているか” 」という言葉を大切にしているから。誰かの役に立とうと思ったから。そして自分も、先駆者たちの恩恵を大いに受けて来ているのだから。

 

自分は個々の違いを大切にする企業で働けて幸運だが、そうではない環境がアメリカにもまだある。多くの州法が、ゲイであることを理由にした様々な制限を認めている。ゲイであることで苦しむ子供たちもいる。

 

AppleのCEOはゲイということが、自身のセクシャリティーの為に闘っている人や孤独を感じている人の助けになれば、平等を求める人たちへの励ましになれば、自分のプライバシーを差し出すことにも意味があるだろう。

 

等々。他にも色々なことが良い言葉で書かれている。上記のことも原文はもっと良い言葉で記してある。グロバルグロバル言っている大学の英語等の授業で使ったらいいんじゃないか。とても良い文章。構成も。はー、頭のいい人の書く文章はやっぱり違うわーというあほな感想しかない自分が悲しい。

 

そして有名人が公表する度いつも思うのが、わざわざ公表しなくていい世界に早くなればいいよねということ。マイノリティーであることで不利益を被らない世界に。ほんとは別に「皆さんにお知らせ」する必要のないことなんだもの。周りの人は知っていても、こうして世間に公表するのって、ほんとに勇気がいることだと思う。そういう勇気を誰にも強いることのない社会になればいい。

 

そして、Tim Cook氏の言ってることは結局色んな事に通じる。人として大切なこと、企業人として大切なこと、“グローバル企業・社会・人”に大切なこと、等々。