ねこの教え
もう冬もだいたい終わったかな。しばらく温かい日が続きそう。
(↓いつもですが大いにネタばれしています。)
ふゆねこさん THE WINTER CAT/作絵 ハワード・ノッツ/訳 まつおかきょうこ
中は白黒。白黒の静かな絵が。線の使い方が面白い (原画の塗りはカラーかも)。小さな画面に静かに広い景色を描いてある。猫の形や表情もよい。行が狭いのか横書きの文字列がつぶれた感じ。
夏のねこ THE SUMMER CAT/作絵 ハワード・ノッツ/訳 前沢明枝
かわいがってた猫がよその飼い猫だと知り…。弟は猫を隠してしまう。優しく察しの良いお姉ちゃんには気付かれて、返しに行くんだけど。返して泣いちゃう。弟の気持ちも分かるし、お姉ちゃんの察しの良さがね。弟が泣きそうなのに気付いたり。女の子ですね。表紙も中も書体が残念である。わざわざ縦書きにしてあるのもバランス悪い感じがする。
かぜはどこへいくの WHEN THE WIND STOPS/作 シャーロット・ゾロトワ/絵 ハワード・ノッツ/訳 まつおかきょうこ
なにごとにも終わりはなく、別の所で新しい始まりが待っている。
ハワード・ノッツ(Howard Knotts)さんは、奥さんとたくさんの猫と共に200年以上前に建てられた農家に住んでいるそう。
まっくろけのまよなかネコよおはいり
犬が珍しくいじわる。おじいさんが亡くなって、犬と二人で暮らしているおばあさんの庭にねこがやってくる。なぜかねこに気持ちを惹かれるおばあさん。犬は面白くない訳です。おばあさん、ねこなんかいらないよぼくがいるじゃないか。おばあさんがねこ用にと玄関口にミルクを置けば、こっそりひっくり返す犬。おばあさんはねこ会いたさに具合が悪くなり、ねこが必要なの…と犬に言います。犬かわいそう…。そうしてねこを家に迎え入れることに。
おばあさんとずっと一緒で大好きなのにおまえだけじゃ足りないとでも言われてしまったような犬、何もしなくても視界に入るだけで愛されてしまうねこ…。作者は単に、犬やねこってこうだよねってことをストレートに描いたのか、それとも何か教訓でもはらんでいるんだろうか。近くに来るものを追いやってはいけないとか。新しい仲間に心を閉じてはいけないとか。