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Tomi Ungererのたことへび、おとことぶたの一家

また素敵な絵本に図書館で出会った。(「絵本に出会った」ってなんだかほのぼの感演出したいみたいでいやだけど、でも棚に平置きしてあるのがふと目に付いて「出会った」っていう気分になる。)

 

トミー・ウンゲラー「へびのクリクター」「エミールくんがんばる」

へびのクリクター エミールくんがんばる (世界の創作絵本B)

 多作だし有名な方ですが、この2作知らなかった。色んなタッチの絵を描かれますが、この2作はペン画に着色、色は少なめ、舞台もパリっぽく(個人的印象)、大人っぽいというか、素敵です。特にエミールくんの方は、絵の配置、というか余白の使い方もデザイン性高く、かっこいい。作者は広告デザインなんかもしていたみたいで。ストーリーは2作とも主人公のヘビやタコが人間の役に立ってくれる話。元のタイトルはどちらもシンプルに「Crictor」「Emile」、すっきりしてて良い。

 

他にどんなのがあるんだろうと、気になったのを借りてきました。作者を覚えてなかったけど、ああこれもというのも多かった。

 

「月おとこ(Moon Man)」。こちらはしっかり色で描かれてる。月が欠けていく時に、おとこの円い顔だけじゃなく全身が欠けていく絵がおもしろい。ストーリーもしっかりあって楽しい。タイトルが子供っぽくなくてかっこいいのも良い。

月おとこ (評論社の児童図書館・絵本の部屋)

月おとこ (評論社の児童図書館・絵本の部屋)

月おとこ (評論社の児童図書館・絵本の部屋)

 

 

メロップス一家シリーズ。このシリーズ、原書は1冊1話で、装丁も素敵ですが、日本語版は複数話まとめてあり(いいけど)、表紙がすごく残念です。ペン画が基調で色が少なくすっきり、でも細かく描き込んであってかわいいし楽しい。こちらもストーリーがしっかり。文字も割と多いです。絵本というより童話かな。主要登場人物(ぶたの一家だけど)も6人家族で多いので、少し大きな子ども向け。石油堀とか、絵本らしくなくて好き。小川の水を飲んだら石油の味がして、近くに湧いてるはずだ!なんて本当っぽい設定で。別の話では税金払ったりしてるし。

 

原書や各国語版(amazon.comより)。英語版の正方形気味なのがまたかわいい。PHAIDONから絵本が出てるのが意外ですが私が知らないだけかな。でも2011年出版になってるので、初版は他社か。

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日本語版。

このデザイン。作者が見たら嘆きそう。でも中はほんとにとってもかわいいし、話もページもボリュームもあるので、プレゼントにもとても良さそう。2にはクリスマスの話もあるし。新品は手に入りにくいのかもしれないけど。私も手元に欲しい。

商品の詳細

メロップスのわくわく大冒険 (1) (児童図書館・文学の部屋)

メロップスのわくわく大冒険 (1) (児童図書館・文学の部屋)

  • 作者: トミー・ウンゲラー,麻生九美
  • 出版社/メーカー: 評論社
  • 発売日: 1986/02
  • メディア: 単行本
  • 購入: 1人 クリック: 2回
  • この商品を含むブログを見る
 

 

メロップスのわくわく大冒険 (2) (児童図書館・文学の部屋)

メロップスのわくわく大冒険 (2) (児童図書館・文学の部屋)

 

 

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メロップス一家についてもう少し。

こんなかわいいのも。

http://www.garitto.com/product/18439227

 

Tomi Ungerer『Christmas Eve at the Mellops'』First Edition. 1960.

http://bondibooks.ocnk.net/product/1787

 

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ウンゲラーさんのサイト (Biography | Tomi Ungerer) によると(日本語は簡略の摂訳)、

Tomi Ungerer 19561956
Tomi sets out for New York with 60 dollars in his pocket and what he later describes as a “trunk full of drawings and manuscripts”.

60ドルとトランクいっぱいの絵や書き物を持ってNYへ。

Ursula Nordstrom 19571957
He meets the children’s book editor Ursula Nordstrom at Harper and Row who publishes his first children’s book The Mellops go Flying. It is an immediate, award winning success. He does his first advertising campaign for Burroughs machines but also collaborates with numerous magazines such as Esquire, Life, Holiday, Harper’s, Sport’s Illustrated and The New York Times.

Harper and Row社の児童書編集者ウルスラ・ノードストローム女史に出い、The Mellops go Flying(「メロップス一家、空へ」日本語版2に収録)を出版。これがウンゲラーの絵本・児童書 第一作となる。出版後たちまち人気を博し賞ももらう。たくさんの雑誌・新聞とのコラボレーションも進む。

Tomi Ungerer 19581958 – 62
Tomi completes the Mellops series and publishes many other books for children, including Crictor, Adelaide, Emil, The Three Robbers and Rufus, which win numerous prizes, as well as satirical books like Horrible and The Underground Sketchbook. He begins a long-term collaboration with Daniel Keel of Zurich-based publisher Diogenes Verlag who has since become his main publisher.

メロップス一家シリーズ完結。たくさんの児童書・絵本を出版し、受賞作も多数。チューリッヒのDiogenes Verlag社・Daniel Keel氏と仕事を始め、同社はウンゲラーのドイツ語版メインパブリッシャーとなる。

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ということで、初版はP社でなく、Harper and Rowでした。

おまけ:Harperの変遷→Harper (publisher) - Wikipedia, the free encyclopedia

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日本語版にある、訳者の麻生九美さんによるあとがきもとても良いのです。作者の生立ちやこのシリーズが生まれた成行きなどが、温かい文で紹介されています。NYにやってきた時、ウンゲラーさんは病気でお金もなかったそう。「ある親切な出版社 (Harper and Rowですね) が500ドルのしごとをくれ」て、メロップスが誕生した訳です。500ドルというのは「当時としてはかなりの金額」だったそう。このシリーズに色がほとんど使われていないのは、「名もないイラストレーターにたくさんの色を使わせるのは大冒険だったからでしょう。」「でも、それが、ほんとうにびっくりするほどうまく生かされているとおもいます。」本当にその通りで、黒以外に3色くらいのみ、黒+1色のページもたくさんあり、それがとてもいい感じなのです。

 

出版の順に収録されてたらもっといいと思うんだけど、ページ数の関係でしょうか、そこは無頓着です。気になるので以下。

 

ウンゲラーさんHPより出版順

The Mellops Go Flying, New York, Harper & Brothers, 1957.

The Mellops Go Diving For Treasure, New York, Harper & Brothers, 1957.

The Mellops Strike Oil, New York, Harper & Brothers, 1958.

Christmas Eve at the Mellops, New York, Harper & Brothers, 1960.

The Mellops Are Spelunking, New York, Harper & Brothers, 1963.

 

日本語版収録順

<メロップスのわくわく大冒険1>

メロップス一家、石油をほりあてる

メロップス一家、たからさがしに海へ

メロップス一家の地底たんけん

<メロップスのわくわく大冒険2>

 メロップス一家、空へ

メロップス一家のクリスマス・イブ

 

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(文字サイズや色が上手く変えれない…。一度変わってもまた戻る。つらい。)